水素ガスを含む混合ガス内の水素濃度の測定や、水素化合物の分析など、さまざまな場面で水素分析が必要になります。このページでは、そのような場面で水素分析を行う際に使用する「ガスクロマトグラフィー」について紹介・解説します。ぜひ参考にしてください。
ガスクロマトグラフィーは「ガスクロ」と略して呼ばれることもありますが、ガス状のサンプルに含まれる成分を分離・分析する方法です。水素の測定ではサンプルをカラムと呼ばれる分離管に通して、成分ごとに分離・検出することにより、水素を特定・定量します。運搬ガス(キャリアガス)がサンプルをカラムへ送り込むことで各成分が移動速度の差で分離され、検出器で測定する仕組みとなっています。
ここではガスクロが水素測定に適している理由をいくつか紹介・解説します。
ガスクロマトグラフィー(ガスクロ)における高い選択性と分離性能は、分析対象の化合物を効率的に分離・検出するために非常に重要です。これらの特性は、カラムの選択、検出器の種類、および測定条件の設定によって大きく影響を受けますが、水素のように軽量で反応性の高いガスであっても、他の混合成分から明確に分離・検出でき、定性・定量どちらにも優れています。
水素は微量でも重要なガスです。ガスクロは水素をppbレベルの微量検出から高濃度まで安定して測定できます。幅広い濃度の成分を一度の分析で測定できるので、微量成分から高濃度成分までさまざまな試料に対応し、定量分析の幅が広がります。さらに、広いダイナミックレンジは濃度差の大きい試料の定性分析にも有効です。
メタンや水・窒素などの他のガス成分と混在していても干渉を最小限に抑えて正確に測定できます。成分を気化させて分離し検出器で検出して、各成分の量を測定できます。特に沸点が比較的低く、熱で分解しにくい成分の分析に適しています。
ガスクロは試料を気化させて分離・検出する際に、温度やキャリアガス流量などの測定条件を厳密に制御できるので、高い再現性・信頼性を持っています。検出器の種類も豊富で、目的に応じて最適なものを選択できるので、高感度で微量な成分も分析できます。他の方式(センサ式等)と比べても測定条件が安定していて、繰り返し測定でもばらつきが少なくなっています。
微量水素の正確な分析には、検出感度や分離性能の高い機種を選定することが重要です。要求する精度を確保するためにはガスクロのスペックを正確に把握することが必要であり、再現性や測定範囲、定量下限値、検出限界などを詳細に調べて目的にあったガスクロを選びましょう。
対象とする水素濃度範囲に適合したカラムや検出器を備えた装置を選びましょう。ほかにも化合物の種類や測定範囲、検出感度などの要素も総合的に確認・比較し、分析目的に最適なガスクロ選びを行うようにしましょう。
ガスクロを使用する際に求められる測定サイクルや応答速度に応じて、短時間で高分離を実現できる機種も検討材料の一つになります。特に分析スピードを重視する場合、カラムの選択やキャリアガス、検出器の種類、そして分析条件の設定が重要です。これらの要素を最適化することで、分析時間が短縮し、分析工程を効率化できます。
使用目的によってもガスクロ選びのポイントは異なります。例えばラボ用(研究室用)には高い精度や柔軟性をもつガスクロが適しています。幅広いサンプルに対応できることも重要なポイントです。
現場で使用するガスクロの場合、操作性や耐久性、持ち運びのしやすさも重要なポイントです。ほかにも電源の状況や環境条件に対する対応力・適応力も重視する必要があります。試験室のように清浄な環境とは異なる工場内・屋外に準じた環境などに設置されることが多く、防塵・爆発の可能性もある現場で使用できるよう、防爆規格に対応しているものが多いです。
I-GRAPHX社のマイクロガスクロマトグラフは、MEMS技術を用いた小型・軽量・短時間測定を実現した装置です。省エネルギーかつ低ガス消費、バッテリー駆動でポータブル利用も可能。ガスや液体中溶存ガスを高精度・連続で分析でき、メンテナンスも容易です。多用途・設置方法に対応し、最大10種の成分に対して安全・迅速・高精度な測定が可能です。
公式HPでガスクロマトグラフィー「I-GRAPHX」について確認

濁度計・色度計・UV計・導電率計・pH分析計といった測定器をラインナップし、各配管やタンク(発酵槽)・リアクタなど製造ラインの様々な箇所に取付可能。

製薬用水における微生物汚染を測定するバイオバーデン装置や、コンバータ無しでセンサ内でデジタル分析を行う独自技術を用いた分析計を提供。

研究開発や環境アセスメント分野に適した製品としてポータブルガス分析計やマルチガス分析計などを提供しているほか、卓上/ハンディ型に特化した水質分析計シリーズを展開。