ビールは、麦芽からできた麦汁(もろみ)をろ過して作られるお酒です。その工程にはデンプンの糖化やホップの添加(煮沸)など、様々な工程が含まれています。
飲料ということもあり、安定した製品を提供するための成分分析も重要性が高いと考えられますが、果たしてプロセス分析はどのように活用されているのでしょうか?
ビール醸造においても、プロセス分析は幅広い工程で活用されています。具体的な内容については、以下の通りです。
安定した品質のビールを提供する上で、非常に重要なのが「マッシュpH」および「麦汁pH」を適切な値に保つこと。マッシュとは麦芽とお湯を混ぜて生まれたものの状態を言い、麦汁はこれから糖化・ろ過されるもろみのことを言います。これはインライン式のプロセス分析計を用い、センサによって測定が行われるのが一般的です。
ビールの製造には、適切な環境づくりも必要不可欠です。そこでこちらもインライン式プロセス分析計を使用し、溶存酸素(水中に溶解している酸素)やCO2の状態を測定します。特にCO2の測定は一般的に炭酸飲料に用いられるもので、完成品の口当たりも左右する重要な工程です。
インライン式プロセス分析計の
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これはビールの完成品について、透明度や色味などの測定を指します。消費者にとって魅力的なビールに仕上げるためには、その製品の個性に沿った色度や濁度を実現しなければなりません。安全性はもちろん、企業にとってはこの測定も非常に重要なポイントだと言えるでしょう。
ビール醸造ではプロセス分析が重要な意味をなしますが、グラーツ(オーストラリア)にあるアントンパール社のSUDHAUSでは、2018年から社内醸造所において、世界的にもハイレベルな分析が用いられたビール「表面発酵ビール」の醸造を行っています。
これは色度や濁度、二酸化炭素などの測定を抜かりなく実施した上で、醸造者の試飲によって味わいの変化を細かく見るのが特徴です。
ビール醸造では醸造所の環境づくりから酵母の監視、成分分析、色や透明度などの仕上がりチェックに至るまで、プロセス分析がトータルで活かされています。人の身体に直接入るものゆえに安全性の確認も重要となるため、今後もより一層精度が追求されていくことでしょう。
このメディアでは、省力化と高い品質管理を叶えるプロセス分析計を目的別にまとめています。
従来の卓上型からインライン計測やオンライン計測に変更するメリットなどを解説。自社の工場やプラント内の各種プロセスに合うプロセス分析計を紹介していますので、ぜひチェックしてみてください。

濁度計・色度計・UV計・導電率計・pH分析計といった測定器をラインナップし、各配管やタンク(発酵槽)・リアクタなど製造ラインの様々な箇所に取付可能。

製薬用水における微生物汚染を測定するバイオバーデン装置や、コンバータ無しでセンサ内でデジタル分析を行う独自技術を用いた分析計を提供。

研究開発や環境アセスメント分野に適した製品としてポータブルガス分析計やマルチガス分析計などを提供しているほか、卓上/ハンディ型に特化した水質分析計シリーズを展開。